ケルト十字スプレッド

ケルト十字は、タロットでもっともよく知られた10枚のスプレッドです。現在、障害、過去と近い未来、望んでいることとその奥にあるもの、あなた自身の役割、まわりの人たち、願望と恐れ、そして物事の行き先まで、ひとつの状況をあらゆる角度から一度に見渡します。だからこそ大きく込み入った問いに向いていて、最初は少し圧倒されるかもしれません。

このガイドでは、10のポジションそれぞれの意味、ポジション同士のつながり、そして1回分のリーディング例をくわしく紹介します。カードに触れるのが初めてなら、まずタロットカードの読み方から始めてください。3枚引きのスプレッドに慣れてからのほうが、ケルト十字はずっと読みやすくなります。

今すぐ無料でケルト十字を占う:質問を思い浮かべてから、下で10枚すべてのカードを引いてみてください。各ポジションには名前がついていて、カードのくわしい意味のページにつながっています。配置図の下のリストでは、どのポジションを組み合わせて読むとよいかがわかります。スプレッドの中心部分だけを手早く見たいときは、5枚のクロススプレッド占いを試してみてください。

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目次:

ケルト十字スプレッドとは?

ケルト十字では、10枚のカードを2つのグループに分けて並べます。最初の6枚は十字をつくります。中央に1枚、その上に2枚目を横向きに重ね、さらにその左右と上下に1枚ずつ置きます。残りの4枚は右側に縦一列に並べ、これを杖(スタッフ)と呼びます。十字は状況そのものを、杖はその中にいるあなたと、物事の行き先を表します。

この展開法を世に出したのは、アーサー・エドワード・ウェイトです。ライダー・ウェイト・スミス版(Rider-Waite-Smith)の解説書『The Pictorial Key to the Tarot(タロット図解)』(1910年)の中で、ウェイトはこれを「古代ケルトの占いの方法」と呼びました。ただ名前とは裏腹に、古代のものだともケルトに由来するとも、確かな証拠はありません。はっきりしているのは、100年以上前から活字になっていて、数多くのタロット本に載っていること、そしてその多くでポジションの番号や名前が変えられていることです。このページでは広く使われている現代的なバージョンを紹介します。おもな違いはステップごとの解説で取り上げます。

使いどころは、複雑な問題の全体像をつかみたいときです。人生の大きな分かれ道、隠れた力関係や何人もの人がからむ状況、恋愛や転職、引っ越しのように何層にも重なった問いに向いています。毎日の手軽な占いや、シンプルなイエス・ノーの質問には不向きです。そうしたときは1枚引きや3枚引きのスプレッドのほうが合っています。

ケルト十字の10のポジション早見表

ポジションごとに問いかけが決まっていて、どれもほかの1〜2枚と合わせて読むと意味がはっきりします。

ポジション問いかけ比べるカード
1. 現在今、状況の核心にあるものは?2、7
2. 課題行く手を横切っている障害や緊張は?1、6
3. 過去ここに至るまでの最近の出来事は?4、6
4. 近い未来何も変わらなければ、次に起こることは?3、10
5. 上:意識目指していること、自覚していることは?6、10
6. 下:潜在意識水面下で物事を動かしているものは?5、2
7. アドバイス/自分自身どう向き合っているか、何が助けになるか1、8
8. 外からの影響まわりの人や環境はどう動いているか7
9. 願望と恐れいちばん望んでいること、恐れていることは?5、10
10. 結果今の道を進むと、どこへ向かうか4、5、7
ケルト十字スプレッドの配置図。1〜6枚目で十字をつくり、2枚目は1枚目の上に横向きに重ねる。7〜10枚目は右側に下から上へ縦一列に並べる
ケルト十字の配置:6枚の十字と、その横に立つ4枚の杖(スタッフ)。

番号はカードを置く順番です。このバージョンでは、過去(3)を左、近い未来(4)を右に置き、5枚目は中央の上、6枚目は下に置きます。杖は7枚目から10枚目へ、下から上に組み立てます。

ケルト十字の各ポジションのくわしい意味

ポジションごとに、何を問うのか、どう読むのか、大アルカナや小アルカナが出たときに何を示しやすいか、どのポジションと比べるとよいかをまとめました。1枚だけの例はあくまで出発点です。必ずスプレッド全体と照らし合わせてください。

1枚目:現在

最初のカードが舞台を設定します。今の状況、あるいは質問するときのあなたの状態です。ほかのカードはすべて、この1枚との関係で読みます。ウェイトのバージョンでは、このカードが相談者を「覆い」、質問を取り巻く空気を示すとされています。たとえばここに「隠者」が出たら、人と距離を置く時期や、答えを自分の内側に探していることを示しているのかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、日々の細かな出来事を超えた大きな力に動かされている、重要な章であることを示します。小アルカナなら、日常の中の出来事で、自分で直接働きかけられるものです。
  • 比べるカード:このカードを横切る2枚目と、状況の中でのあなたの役割を示す7枚目。

2枚目:課題(交差するカード)

1枚目の上に横向きに重ねるこのカードは、行く手をはばんでいるもの、つまり障害や緊張、1枚目と引っ張り合うもうひとつの力を示します。心地よいカードが出たとしても、「自分を横切っているもの」として読みましょう。ウェイトは、ここに良いカードが出た場合、妨げは深刻ではないか、それ自体は良いものでもこの件では助けになっていないことを示すと書いています。たとえば「悪魔」なら、あなたをその場に縛りつけている不健全な執着や習慣、恐れを表しているのかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、ただのハードルというより人生の学びに近い、重みのある課題です。小アルカナなら、たいていは自分で手を打てる現実的な障害です。
  • 比べるカード:1枚目、そして課題の隠れた根っこを示すことが多い6枚目。

3枚目:過去

左側のカードは、ここに至った経緯を示します。今も状況に影響している最近の出来事や決断、パターンです。1枚目について何を説明してくれるかを考えてみましょう。たとえばソードの3なら、今も尾を引いている失恋やつらい真実を示しているのかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、影響が今も続いている転機を示し、もっと昔にさかのぼることもあります。小アルカナなら、過ぎ去りつつある最近の出来事や時期です。
  • 比べるカード:物語がどこへ向かっているかを見るための4枚目、そして6枚目。

4枚目:近い未来

右側のカードは、今のままの流れが続いた場合に次に起こることを示します。最終的な結果ではなく、これからの数週間から数か月のことです。いわば進んでいる方向で、ここに逆位置が出たときは、否定というより遅れを示すことがよくあります。たとえばワンドの6なら、評価や成功がすぐそこまで来ていることを示しています。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、強く感じる展開で、自分では完全にはコントロールできないかもしれません。小アルカナなら、自分でかたちづくれる次の一歩です。
  • 比べるカード:3枚目、そして10枚目。近い未来は、結果へ向かう最初の一歩であることが多いからです。

5枚目:上(意識の影響)

中央の上のカードは、自覚していることと目指していることを示します。目標、理想、頭の中の前面にある考えです。ウェイトの説明では、このカードは相談者に「冠をかぶせ」、その状況で到達できる最善のもの、まだ実現していないものを示します。たとえばここに「星」が出たら、癒やしや希望、はっきりした方向性を意識して求めていることを示しています。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、目標が価値観や人生の方向性のような深いものと結びついています。小アルカナなら、具体的で現実的な目標です。
  • 比べるカード:6枚目(目標と隠れた原動力)と10枚目(目標と、いちばんありそうな結果)。

6枚目:下(潜在意識の影響)

中央の下のカードは、水面下で働いているものを示します。まだ言葉になっていない感情、当たり前だと思い込んでいること、問題の根っこです。ウェイトはこれを土台、つまりすでに現実となり、その人の一部になったものと説明しました。見た瞬間に「あっ」と思い当たることが多いカードです。たとえばペンタクルの5なら、欠乏への根深い恐れや、寒空の下に取り残されることへの恐れが明らかになるかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、深いパターンや思い込みを示します。小アルカナなら、気づいてしまえば言葉にしやすい感情や欲求です。
  • 比べるカード:5枚目、そして2枚目(これが障害の根っこなのか?)。

7枚目:アドバイス、または状況の中のあなた

杖の最初のカードは、あなた自身に目を向けます。あなたの態度、向き合い方、果たしている役割です。ウェイトはこれをただ「本人」と呼びました。多くの読み手はこれをアドバイスとしても扱います。自分のふるまい方こそ、いちばん変えやすいものだからです。両方の読み方を試して、しっくりくるほうを選びましょう。たとえばソードのナイトなら、急ぎすぎているのか、思いきった行動が必要なのかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、状況があなたに成長を求めています。小アルカナなら、すぐに見直せる習慣です。ここにコートカードが出た場合は、そのカードのスタイルでふるまうあなた自身を表していることがとても多いです。
  • 比べるカード:1枚目と8枚目。

8枚目:外からの影響

8枚目は、質問を取り巻く世界を示します。ほかの人たち、職場や家庭の空気、自分ではどうにもできない環境です。ウェイトはこれを相談者の「家」と呼び、その人の環境と身近な人たちを意味するとしました。ここに出たコートカードは、特定の人物であることがよくあります。たとえばここに「塔」が出たら、まわりで大きな変動が起き、適応を迫られていることを示しているのかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、組織の再編や家族の変化のような、外からの大きな力です。小アルカナなら、人や場所から受ける日常的な影響です。
  • 比べるカード:7枚目。この2枚の対比が、杖の中でいちばん役に立つ情報になることがよくあります。

9枚目:願望と恐れ

9枚目は、望んでいること、恐れていること、あるいはその両方を示します。この2つは、同じものを反対側から見ているだけということがよくあるからです。予言ではなく、あなたの期待を映す鏡として読みましょう。たとえばカップの10なら、心の安定を強く望む一方で、誰かを近くに寄せることを恐れているのかもしれません。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、人生の方向性全体に関わる願望や恐れです。小アルカナなら、具体的な心配ごとや願いです。
  • 比べるカード:5枚目と10枚目(結果が裏づけているのは願望か、それとも恐れか?)。

10枚目:結果

最後のカードは、今の道を進み続けた場合の行き先を示します。ウェイトはこれを「これから来るもの」と呼びました。いちばんありそうな結果であって、判決ではありません。それまでのカードが、どこで進路を変えられるかを教えてくれます。たとえば「運命の輪」なら、転機を意味するのかもしれません。物事が動きはじめていて、すべてが自分の手の中にあるわけではない、ということです。

  • 大アルカナか小アルカナか:大アルカナなら、はっきりとした章の変わり目です。小アルカナなら、より控えめで現実的な結果です。
  • 比べるカード:4枚目、5枚目、7枚目。くわしくは次で説明します。

ポジションを組み合わせて読む

スプレッドが生き生きと語りはじめるのは、ポジション同士の関係を見たときです。ケルト十字は一覧表ではなく網の目です。毎回確かめたいつながりを紹介します。

交差:1枚目と2枚目

この2枚は「状況はこうで、それをあれが横切っている」というひとつの文として読みます。同じスートの2枚なら、人生のひとつの分野の中での緊張です。スートが違えば、2つの分野が引っ張り合っています。たとえばワンドにペンタクルが交差していれば、お金や慎重さに野心がおさえられている状態です。2枚目のほうが1枚目より強く見えるなら、今のところは障害のほうが優勢なのかもしれません。

時間の流れ:3枚目と4枚目

横のラインは、過去から近い未来へと流れます。進む方向に注目しましょう。困難から安らぎへ向かうのか、順調な状態から試練へ向かうのか、それとも同じテーマが繰り返されているのか。

上と下:5枚目と6枚目

縦のラインでは、望んでいると思っていることと、本当にあなたを動かしているものを比べます。この2枚がそろっていれば、物事は比較的すんなり進みやすくなります。上に野心のカード、下に疲れのカードというようにぶつかり合っているなら、そのぶつかり合いそのものが質問への答えであることがよくあります。

目標と結果:5枚目と10枚目

手を伸ばしているカードと、向かっているカードを並べてみましょう。同じ方向を指していれば、順調に進んでいます。そうでなければ、たいてい杖がその理由を教えてくれます。あなたの役割なら7枚目、外からの力なら8枚目、あなたを動かしている願望や恐れなら9枚目です。

あなたとまわり:7枚目と8枚目

この2枚を見ると、状況のどこまでが自分で変えられる部分なのかがわかります。7枚目が厳しいカードで8枚目が支えになるカードなら、助けはあるのに、自分の向き合い方でつまずいているということです。その逆なら、厳しい条件の中で自分の役目は果たしているので、もっと頑張るより、辛抱することや環境を変えることのほうが大事かもしれません。

願望と恐れ:9枚目

9枚目が願望なのか、恐れなのか、その両方なのかを見きわめ、それがほかのどこに表れているかを探します。9枚目の恐れが6枚目と響き合っていれば、それがリーディング全体を裏で動かしている原動力でしょう。10枚目と響き合っているなら、7枚目のアドバイスと照らし合わせて考える価値があります。

結果と、それが確定していない理由

10枚目は、何も変わらなければ向かう先です。ほかのカードは、何を変えられるかを示しています。結果へ向かう次の一歩である4枚目と、あなたの役割を示す7枚目と合わせて読みましょう。結果が厳しくても7枚目が助けになるカードなら、それは行動で変えられる警告です。結果が良くても7枚目が警告なら、まだ失う可能性がある、ということです。

十字と杖

最後に、2つの半分を比べます。十字(1〜6枚目)は状況そのもの、杖(7〜10枚目)はあなたと、あなたの向かう先です。十字に大アルカナが並び、杖が小アルカナばかりなら、大きな力が働いているものの、あなた自身の選択は手に負える範囲だということです。十字が穏やかで杖が激しいなら、状況そのものは、あなたの受け止め方よりも単純なのかもしれません。

ケルト十字の並べ方(ステップごと)

暗い木のテーブルの上、火を灯したキャンドルのそばに置かれた「恋人」や「ワンドの4」などのライダー・ウェイト・スミス版タロットカード
写真:Cecilia Miraldi(Unsplash)
  1. 質問を決める。具体的に、でも答えが開かれた形にします。たとえば「今、転職について知っておくべきことは?」「この別れを乗り越えて前に進むには?」「わたしの魂は、どこへ向かうよう呼びかけている?」などです。
  2. シャッフルする前にルールを決める。逆位置を読むかどうか、シグニフィケーター(相談者を表すカード)を使うかどうか、どちら側を過去にするか。それぞれの違いは後で説明します。
  3. シャッフルしてカットする。質問に意識を向けながらシャッフルし、準備ができたと感じたらデッキをカットします。
  4. 十字を並べる。1枚目を中央に置き、2枚目を横向きに重ねます。続いて3枚目を左、4枚目を右、5枚目を上、6枚目を下に置きます。
  5. 杖を並べる。7、8、9、10枚目を、十字の右側に下から順に縦一列に並べます。
  6. 3段階で読む。まずスプレッド全体を眺め、大アルカナ、スート、逆位置の数を数えます(カードを数えるを参照)。次に、それぞれのカードをポジションに沿って読みます。最後に組み合わせを読み、1枚目と2枚目から始めて、ゆっくり物語を組み立てていきます。

ほかの本で見かけるバリエーション

ケルト十字の並べ方は、本によって同じではありません。おもな違いは次のとおりです。

  • 十字の番号のつけ方。このページでは、過去(3)を左、近い未来(4)を右、意識(5)を上、潜在意識(6)を下に置きます。ウェイトのバージョンでは、3枚目が上(「冠」)、4枚目が下(「足もと」)、5枚目が後ろ(過去)、6枚目が前(未来)です。さらに別の順番を使う本もあります。6つの場所の意味はどのバージョンでもほぼ同じで、変わるのは番号だけです。
  • どちら側を過去にするか。現代の並べ方の多くは過去を左に置き、十字を時間の流れのように読みます。シグニフィケーターを使う読み手の中には、そのカードの人物が背を向けている側を過去、顔を向けている側を未来にする人もいます。
  • シグニフィケーターを使うかどうか。ウェイトは最初に相談者を表すカードを1枚選び(たいていはコートカード)、その上に1枚目を置きました。今では、78枚のどれでも出られるように、この手順を省く読み手が多くなっています。どちらでもかまいません。
  • 交差するカードの逆位置。2枚目は横向きに置くので、正位置か逆位置かがはっきりしません。障害であることが前提なので、いつも正位置として読む人もいます。デッキから出てきたときの向きを確かめ、いつも同じ方向に倒して置くことで、逆位置も読めるようにしている人もいます。
  • 杖の並べ方。多くは下(7)から上(10)へ組み立てますが、上から下へ並べるやり方もわずかにあります。7番目のポジションを純粋にアドバイスとして読む本もあれば、あなたの態度として読む本もあります。

どれかひとつが唯一の正解というわけではありません。どれを選ぶかより、一貫していることのほうが大切です。カードを引く前に決めておけば、同じポジションがいつも同じ意味を持つようになります。

ケルト十字のリーディング例

全体がどうつながるのかを見るために、架空のリーディングを最初から最後まで紹介します。これはあくまで説明のための例で、実在の人物や実際のリーディングではありません。会社員として何年も手に職をつけてきて、フリーランスになろうか考えているひかるさんという人を想像してみてください。ひかるさんの質問は「会社を辞めて独立することについて、理解しておくべきことは何?」です。ひかるさんは逆位置を読み、シグニフィケーターは使いません。

ポジションカードひとことで
1. 現在ワンドの2計画を練り、選択肢を比べ、決断を迫られている
2. 課題ペンタクルの4毎月の給料という安心にしがみついている
3. 過去ペンタクルの8何年もこつこつと技術を磨いてきた
4. 近い未来ペンタクルのエース最初の顧客や契約のような、具体的なチャンス
5. 上皇帝目標:自分で舵を取り、しっかりしたものを築くこと
6. 下月言葉にしにくい不安と先の見えなさ
7. アドバイス/自分自身ワンドのナイト(逆位置)焦り:突っ走っては止まる
8. 外からの影響ペンタクルの3まわりに認められている技術、協力関係
9. 願望と恐れ愚者未知への跳躍。望んでいて、同時に恐れてもいる
10. 結果ペンタクルの7確かだけれどゆっくりとした成長。辛抱が必要

核心:1枚目と2枚目

ワンドの2は、ひかるさんが計画の段階にいることを示しています。本人が思っている以上に手持ちの力や選択肢があり、決断のときが来ています。城壁の上に立つ人物も、いつまでもそこにはいられません。それを横切っているのがペンタクルの4、安定した収入をぎゅっと握りしめる姿です。安全網をつくろうとするのは多くの場合まったく正しい直感ですが、握りしめすぎると成長を締め出してしまいます。ワンドにペンタクルが交差している、つまりお金の心配に野心がおさえられている状態です。

時間の流れ:3枚目と4枚目

ひかるさんの後ろにあるのはペンタクルの8、何年も集中して積み重ねてきた仕事と、本物の技術です。前にあるのはペンタクルのエース。仕事とお金についてもっともはっきりした青信号のひとつで、新しい契約や顧客、収入源を示しています。物語は、腕を磨いた日々からチャンスへと進んでいます。ただしペンタクルの動きはゆっくりで、エースが約束するのは一夜にしての富ではなく、良いスタートです。

上と下:5枚目と6枚目

意識の上では、ひかるさんは「皇帝」になりたいと思っています。自分のことは自分で取り仕切り、仕組みを整え、契約をはっきりさせ、帳簿をきちんとつけたいのです。その下にあるのは「月」のカード。つかみどころのない不安があり、全体像の一部はまだ見えていません。このラインに大アルカナが2枚並んでいるのは重要な章のしるしで、コントロールしたいという願いは、霧のような不安への反応でもあるのかもしれません。「月」自身のアドバイスがよく当てはまります。直感と恐れを区別し、決める前に大切なことは書面で確かめておくことです。

自分とまわり:7枚目と8枚目

スプレッドの中で逆位置はワンドのナイトだけで、それがひかるさん自身のポジションに出ています。逆位置のナイトは、せっかちで気が散りやすく、始めたことをやり遂げられません。ひかるさんは「明日にも辞める」と「何もしない」のあいだを行ったり来たりしているのかもしれません。8枚目のペンタクルの3は、ずっと落ち着いています。ひかるさんの技術は認められていて、ふさわしい人たちと、役割を書面で取り決めたうえで組むことが、しっかり後押しされています。この変化に向けて準備ができているのは、ひかるさんの向き合い方よりも、まわりの世界のほうなのです。

願望と恐れ、そして結果:9枚目と10枚目

9枚目の「愚者」は、跳躍そのものです。新しいスタートへの希望と、安全網なしに飛び込むことへの恐れ。結果のペンタクルの7は、大成功でも失敗でもありません。ゆっくりでも着実な成長、時間はかかるけれど必ずやってくる収穫で、立ち止まって進み具合を確かめる時期も含んでいます。5枚目の「皇帝」と並べると、目標は現実的です。ただし、ひと跳びで届くものではなく、少しずつ築いていくものです。

全体をまとめると

このリーディングは「今すぐ辞めなさい」とも「今のままでいなさい」とも言っていません。チャンスは本物で(ペンタクルのエース)、確かな技術に根ざしていて(ペンタクルの8)、まわりの人たちにも支えられている(ペンタクルの3)と告げています。それを台なしにしかねないのは、ひかるさん自身の焦り(ワンドのナイトの逆位置)か、恐れからくるしがみつき(ペンタクルの4)です。結果が勧めているのは、辛抱強い道です。安全網をつくり、会社勤めを続けながら最初の顧客や契約を引き受け、条件は書面で取り決め、期間を決めて進み具合を見直してから、本格的に飛び込むことです。

結果は確定していない、ということも忘れないでください。ひかるさんが勢いで飛び込めば、ペンタクルの7のゆっくりとした収穫は失敗のように感じられるかもしれません。ペンタクルの4のようにしがみついたままでいれば、エースという種はいつまでもまかれないかもしれません。お金の面については、カードは考えるきっかけにすぎません。具体的な数字は、資格を持つ専門家に相談するのが確かです。

カードを数える:大アルカナ、スート、コートカード、逆位置

ポジションごとに読む前に、数秒かけて数えてみましょう。スプレッド全体のパターンから、その質問が本当は何についてのものなのかが見えてきます。よくシャッフルした78枚のデッキから10枚引いた場合の目安は次のとおりです。

数えるもの10枚中の目安目立つとき
大アルカナ約3枚(78枚中22枚)5枚以上(約10回に1回):日々の選択を超えた大きな力が働く、重要な章。1枚もないのはまれで、自分で直接対処できる日常的なことを示します。
ワンド約2枚4枚以上:意欲、野心、創造性、行動が中心です。
カップ約2枚4枚以上:本当のテーマは感情と人間関係です。
ソード約2枚4枚以上:考え、決断、対立、ストレスが大きく占めています。
ペンタクル約2枚4枚以上:お金、仕事、家庭、健康、現実的な成果。
コートカード約2枚(78枚中16枚)4枚以上:ほかの人たち、あるいはあなたのさまざまな面が大きな役割を果たしています。
逆位置のカードシャッフルの仕方しだい何枚もある場合:エネルギーがせき止められている、遅れている、内側に向いている。どのポジションに出たかに注目しましょう。

ある特定のスートが4枚以上出るのは約14回に1回だけなので、そうした偏りは注目に値します。あるスートがまったく出ないのはずっとよくあること(どのスートでも約8回に1回)なので、そのスートの分野が明らかに質問に関わっているときだけ、出ていないことに意味を読み取りましょう。同じ数字が重なるのは、同じテーマの繰り返しです。エースが何枚もあれば始まり、5なら困難、10なら完成を示します。タロットカードの組み合わせもあわせてご覧ください。

ひかるさんの例を数えると、大アルカナが3枚(ほぼ平均)、ペンタクルが5枚(とても現実的な質問)、ワンドが2枚、カップとソードは0枚、コートカードが1枚、逆位置が1枚です。ペンタクルの多さから、これがおもにお金と仕事の問題だとわかります。カップがないことも少し考えてみる価値があります。変化についてのひかるさんの気持ちを担っているのが、カップのカードではなく「月」のカードだからです。

結果のカードがわかりにくいときは

結果がスプレッドのほかの部分と矛盾しているように見えるのはよくあることで、たいていは何かを伝えようとしています。次の順番で確かめていきましょう。

  1. この質問に当てはめて読む。カードのくわしい意味を確認してから、この場面では何を意味するのかを考えます。結果に「死神」が出ても、たいていは文字どおりの意味ではなく、場所を空けてくれる終わりです。「塔」も、あなたを自由にしてくれる揺さぶりであることがあります。
  2. 7枚目、8枚目、9枚目と比べる。結果が9枚目と響き合っているなら、語っているのが願望なのか恐れなのかを考えます。8枚目と響き合っているなら、外からの力が結果を形づくっています。7枚目と対照的なら、どちらに転ぶかを決めるのは、あなたの向き合い方なのかもしれません。
  3. 5枚目を確かめる。目標と結果のずれは失敗ではなく、ひとつの情報です。なぜずれているのかは、杖が教えてくれます。
  4. 4枚目を見る。近い未来は結果へ向かう最初の一歩であることが多く、道筋をはっきりさせてくれます。
  5. 補助カードを1枚引く。それでも結果がはっきりしなければ、「この結果について理解しておくべきことは?」と問いかけて、もう1枚引きます。10枚目の代わりではなく、10枚目への補足として読みましょう。1枚で十分です。何枚も引くと、たいていは混乱が増えるだけです。

答えが気に入らないからといって、スプレッドを最初から引き直すのはやめましょう。じっくり向き合い、7枚目のアドバイスを行動に移し、何かが変わってからあらためてその質問に戻ってください。

恋愛、仕事、イエス・ノーの質問にケルト十字を使う

恋愛と人間関係

恋愛のリーディングでは、1枚目と2枚目が二人のつながりと、その関係に負担をかけているものを表します。7枚目は関係の中のあなた、8枚目は多くの場合相手、あるいは外から見た二人の関係です。6枚目と9枚目には特に注意を向けましょう。口に出していない欲求や、傷つくことへの期待と恐れは、ほかのどんなテーマよりも恋愛のリーディングを左右します。

相手がどうするかではなく、自分の役割や二人の関係について問いかけましょう。「相手は戻ってくる?」より「この関係の行方について、理解しておくべきことは?」のほうがうまくいきます。恋愛で各カードが何を語るかは78枚すべての恋愛の意味をご覧ください。もっと手軽に占いたいときは無料の恋愛タロット占いや関係性のスプレッドを、本当に知りたいのが相手の気持ちなら「相手は私をどう思っている?」の占いを試してみてください。

仕事とお金

仕事の質問では、3枚目と4枚目がこれまでの実績と次の一歩を、5枚目が目標を、7枚目と8枚目があなた自身と職場、顧客、市場を表します。ソードが多ければ職場のストレスや対立を、カップが多ければその仕事があなたにとってどれほど大切かを示しているのかもしれません。上のリーディング例は、仕事についてのリーディングです。

各カードの仕事とお金の意味は仕事のタロットカードの意味で、仕事の決断に特化したスプレッドはキャリアパス・スプレッドで紹介しています。

自分自身とスピリチュアルな成長

自分自身やスピリチュアルな成長についての質問では、5枚目と6枚目が学びを担います。目指しているものと、水面下であなたを引き止めているものです。9枚目は変わることを妨げている恐れを、7枚目は助けになる取り組みや心構えを示すことがよくあります。

イエス・ノーの質問

ケルト十字は、イエス・ノーを占うためのスプレッドではありません。10枚あればたいていイエス寄りのカードとノー寄りのカードが混ざるので、「〜について知っておくべきことは?」のような開かれた質問に言い換えて、イエスになるための条件をスプレッドに示してもらいましょう。

それでも傾向を知りたいなら、まず10枚目を、次に4枚目と7枚目を見て、イエス・ノー・タロットのページで各カードの答えを確かめます。10枚目がイエスで、4枚目と7枚目もそれを支えていれば、はっきりイエス寄りです。答えがばらばらなら「条件しだい」ということで、何しだいなのかはほかのカードが教えてくれます。すばやく直接的な答えがほしいなら、1枚引きのイエス・ノー占いのほうが向いています。

ケルト十字でよくある間違い

  • 10枚をばらばらに読む。このスプレッドは順番に並んだ列ではなく、網の目です。物語を運ぶのは組み合わせです。
  • 結果を運命として受け取る。10枚目は今の道を進んだ場合のいちばんありそうな結果であって、保証ではありません。自分の不安を投影しないようにしましょう。
  • 2つの質問を一度にする。「引っ越すべき?それとも転職すべき?」は2つの質問です。それぞれに別のスプレッドを使いましょう。
  • 途中でルールを変える。逆位置を読むか、どちら側を過去にするか、交差するカードをどう扱うかは、引く前に決めておきます。
  • 逆位置を無視する(逆位置を使う場合)。逆位置は、遅れや内面の課題、カードの影の側面を示すことがよくあります。
  • 急ぐ。このスプレッドは、時間をかけるほど応えてくれます。1枚目と2枚目から始めて、ゆっくり物語を組み立てましょう。

ケルト十字をタロット日記に残す

あとで振り返れるように、日付、質問、10枚すべてのカードを書き留めておきましょう。1か月後に同じスプレッドを違うふうに読むこともありますが、どちらの読み方も正しいことがあります。書き出すときの問いの例です。

  • 見たくなかったけれど、今は認められる真実は何?
  • 意識している目標(5枚目)と隠れた原動力(6枚目)は、どこで一致していて、どこで離れている?
  • 7枚目のアドバイスについて、今週できることをひとつ挙げるなら?

小さなスプレッドを選ぶべきとき

10枚のカードは、かなりの情報量です。次のようなときは、小さなスプレッドのほうが向いています。

  • 会議がどうなるかのような、シンプルな質問や短期的な質問。1枚引きや今日の1枚を試してみてください。
  • 手早く流れを知りたいとき。3枚引きのスプレッドなら、過去・現在・未来を1分で見渡せます。
  • 杖を省いて、ケルト十字の中心部分だけを見たいとき。5枚のクロススプレッドがまさにそれで、クロススプレッド占いで無料で引くこともできます。
  • 2つの道のどちらかを選ぼうとしているとき。二択のスプレッドなら、2つを並べて比べられます。
  • 3枚より多く、10枚より少ない枚数で占いたいとき。7枚のホースシュー・スプレッドなら、ケルト十字が扱う範囲の大部分を少ない枚数でカバーできます。
  • タロットを始めたばかりで、ケルト十字に圧倒されてしまうとき。3枚、5枚、10枚と、段階を踏んで慣れていきましょう。

このサイトで紹介しているすべての展開法は、タロットスプレッドのページにまとめています。

ケルト十字:よくある質問

ケルト十字の10のポジションとは?

このページのバージョンでは、1が現在、2が課題、3が過去、4が近い未来、5が上(意識)、6が下(潜在意識)、7がアドバイスまたは自分自身、8が外からの影響、9が願望と恐れ、10が結果です。ほかの本でも考え方は同じですが、番号のつけ方が違うことがあります。

ケルト十字でいちばん大切なカードはどれ?

リーディングの核心は1枚目と2枚目です。状況と、それを横切っているものを表しているからです。いちばん注目されるのは10枚目ですが、ほかのカード、特に4枚目、5枚目、7枚目と照らし合わせてはじめて意味をなします。

ケルト十字は初心者向き?

早めに覚えておく価値はありますが、小さなスプレッドに慣れてからのほうが楽に読めます。まず3枚引きのスプレッドと5枚のクロススプレッドから始めて、そこに交差するカードと杖を加えていきましょう。

4枚目は左と右、どちらに置く?

本によって違います。このページのバージョンでは、3枚目(過去)を左、4枚目(近い未来)を右に置きます。ウェイトのオリジナルでは、4枚目は中央の下に置き、過去と未来は5枚目と6枚目です。どちらかの順番に決めて、毎回同じやり方を使いましょう。

シグニフィケーターは必要?

必要ありません。ウェイトは相談者を表すカードとしてシグニフィケーターを最初に選んでいましたが、今では、どのカードでも出られるように78枚すべてをデッキに残しておく読み手が多くなっています。

交差するカードが逆位置のときはどう読む?

2枚目は横向きに置くので、扱い方は2通りあります。障害であることが前提なので、いつも正位置として読むか、デッキから出てきたときの向きを確かめて逆位置を読むかです。交差するカードが逆位置なら、内面的な障害、弱まりつつある障害、あるいは遅れている障害を示すことがよくあります。どちらかのルールを決めて、守りましょう。

なぜ「ケルト十字」と呼ばれるの?

A・E・ウェイトが1910年に『タロット図解』(The Pictorial Key to the Tarot)で発表したとき、これを「古代ケルトの占いの方法」と呼んだからです。この展開法が古代のものだとも、ケルトに由来するとも、確かな証拠はありません。名前は、ただの呼び名と考えるのがいちばんです。

練習してみませんか?このページの上にある無料の占いでケルト十字の10枚すべてを引いたり、クロススプレッド占いでその中心となる5枚を引いたり、78枚すべてのカードの意味で気になるカードを調べたり、ほかのタロットスプレッドも探してみてください。